当サイト管理人のスノーキーこと小手川征也です。
当サイトで何度も出てくるであろう投資用語集。
今回は「スワップポイント」とは?
FXのスワップポイントとは?
2国(あるいは集合体)間の金利の差から発生する「金利差調整額」のこと。
FXの場合は一日単位で付与される。
ということで、FXのスワップポイントは外貨預金などの金利のようなものをイメージするとわかりやすいです。
が、外貨預金の場合は、「1カ月」「1年」などの定期が決まっており原則として取引をスタートした時の設定金利は満期日にならないと、満額は受け取れません。
一方のFXの場合は、毎日(一般的に日本時間の早朝)にスワップポイントが付与され、私たちは好きな時に持っているポジションを売って解消(*FXは満期などの縛りがない)することができます。
スワップポイントは必ず「もらえる」とは限らない
「スワップポイント」は必ず「もらえる」とは限りません。
以下のイメージ図をご覧ください。
「低金利通貨を売って高金利通貨を買った場合」はスワップポイントの受け取りが発生することが多いです。
一方、その逆の「高金利通貨を売って低金利通貨を買った場合」はスワップポイントの支払いが発生することが多いです。
その理由は前述の通り、2国(あるいは集合体)間の金利の差から発生する「金利差調整額」がスワップポイントの正体なので。
世界各国の政策金利
一般的に「その国の金利」というと「政策金利」のことを指します。
「政策金利」は、その国家(あるいはユーロのような集合体)の中央銀行が定期的に会合を開き決定します。
その会合の中で変更に対する意見が多い場合は、変更されることがあります。
つまり、「政策金利」は一定ではなく、上がったり下がったりすることがあり、それはスワップポイントに影響するので覚えておきましょう。
以下は、このブログ記事公開時点の主要各国の政策金利一覧表です。
スイス (スイスフラン) |
-1.25% |
欧州 (ユーロ) |
0.00% |
日本 (日本円) |
0.10% |
英国 (英ポンド) |
0.75% |
オーストリア (豪ドル) |
1.50% |
カナダ (カナダドル) |
1.75% |
ニュージーランド (NZドル) |
1.75% |
米国 (米ドル) |
2.50% |
南アフリカ (南アフリカランド) |
6.75% |
メキシコ (メキシコペソ) |
8.25% |
トルコ (トルコリラ) |
24.00% |
スイスのようにマイナス金利の国や、欧州のようにゼロ金利のところもあります。
また、トルコのように、極端に政策金利が高い国もあります。
現時点の日本と世界各国の政策金利を比較した場合、日本は低い方なので、相手がスイスや欧州などの通貨以外だとスワップポイントの受け取りが発生することが多いです(*一部例外あり)。
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スワップポイントの金額の一例
政策金利とスワップポイントの金額の差などについて。
先ほど「低金利通貨を売って高金利通貨を買った場合」は受け取りが発生し、「高金利通貨を売って低金利通貨を買った場合」は支払いが発生すると書きました。
が、先ほどの「政策金利の差」がそのままスワップポイントに反映されてはいないです。
金利差=スワップポイントの金額ではないです。
とある会社のスワップポイントの金額です。*1万通貨で1日あたりに発生する金額。
通貨ペア | 買い スワップポイント |
売り スワップポイント |
米ドル円 | +80円 | -88円 |
ユーロ円 | -14円 | +6円 |
英ポンド円 | +35円 | -42円 |
豪ドル円 | +36円 | -48円 |
NZドル円 | +37円 | -52円 |
南アフリカランド円 | +15円 | -23円 |
トルコリラ円 | +120円 | -140円 |
英ポンド(英国政策金利0.75%)を買って日本円を売った「英ポンド円」の買いスワップポイントは+35円。
NZドル(ニュージーランド政策金利1.75%)を買って日本円を売った「NZドル円」の買いスワップポイントは+37円。
英国とニュージーランドの政策金利の差は2倍以上ありますが、スワップポイントの金額には大差ありません。
*補足 「1万通貨」という同数量でも通貨ペアによって必要な証拠金が違う点なども考慮する必要があるとは思います。
これは、FX会社同士の競争により、スワップポイントが変動していったことも関係しています。
今、スワップポイント狙いの日本人投資家に人気があるのは「南アフリカランド円」「トルコリラ円」「メキシコペソ円」などの通貨ペアです。
私はこの3通貨ペアを「高金利通貨ペア3兄弟」と呼んでいます。
スワップポイント運用の注意点
スワップポイント運用の注意点です。
一つ目が、先ほども書きましたが「もらえる場合」だけではなく「支払いが発生する場合」もあるという点。
外貨預金と違い、毎日付与されていくのがFXのスワップポイントの魅力ですが、為替差損が発生することもあるので注意が必要です。
二つ目の注意点が為替差損(と為替変動のリスク)。
次の画像は、例えば為替レートが113円の時に1万通貨分の米ドル円ロング(円売り・米ドル買い)のポジションを持った場合に為替レートが110円まで下落した場合のイメージです。
1万通貨分の買いポジションを持っていた場合に3円下落すると、含み損は3万円になります。
スワップポイントを狙いに行ったからといって、為替の値動きが止まってくれるわけではありません。
FXの取引では常に、為替が想定と逆行・反対方向に動いた時のことも想定しておきましょう。
そして三つ目の注意点は「スワップポイントは日々変動」します。
これは「政策金利の変動がなくても変動する」ので覚えておいてください。
1日○○円×365日=○○○○円というのは皮算用でしかないので、確定(*実際に付与される)するまではまだわかりません。
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スワップポイントに関するまとめ
スワップポイント投資に関するまとめです。
まとめ
- FXのスワップポイントは毎日付与される(*複数日分付与される日や例外も)
- もらえるだけではなく支払いが発生する場合もある
- 政策金利がベースだが、政策金利通りの利率・金額とは限らない
- 人気の通貨ペアは南アフリカランド円・トルコリラ円・メキシコペソ円など
- 為替差損が発生する場合もある
シストレサイトでは毎週、高金利通貨ペア3兄弟のスワップポイントの調査をしています。
*追記 スワップポイントの「一本値」については以下の記事で書きました。
-
FX スワップポイント 一本値とは
リピート系FXの一つ、ループイフダンのスワップポイントの重要性はこちらの非売品レポートで書きました。